2025年8月12日更新
ICONOPLANTは、文化安全保障に関する古井智の論考等をリリースするための出版ブランドとして発足しました。
アポカリプス・リダイジェスト第4巻1942-43:42ヶ月目の獣の敗北(POD版) ![]() |
![]() |
【内容紹介】『アポカリプス・リダイジェスト』第4巻がリリースされました。本書も前巻までと同様に「和文左縦書き」によるコンセプトブックになっています。 1942年から1943年までの大戦の経緯を、諸種の資料をもとに検証、論述しています。本書の目次は、以下のようになっています。 一九四二年──アルカディア会談とマンハッタン計画 一九四三年──四二ヶ月目の獣の敗北─ガダルカナル、スターリングラード 日本が英米に開戦し、アメリカは否応なく大戦に参戦することになった。英米は合同参謀本部を発足させて共同作戦を行なうことになり、また原子爆弾製造のための極秘プロジェクトの「マンハッタン計画」も始められた。 英米連合軍は、最初の共同作戦として1942年11月に北アフリカに上陸し、エジプトのイギリス軍とともに東西から北アフリカの独伊軍を挟撃した。 1943年2月1日、太平洋戦争での最大の激戦地となったガダルカナル島からの日本軍の撤退救出作戦が開始された。日本軍は、初めて自主的に退却することになり、それが太平洋戦争での攻守の転機となった。同日にスターリングラードでソ連軍に包囲されていたドイツ第六軍の降伏が発表された。ナチス・ドイツ軍が初めて歴史的大敗を喫して、それが独ソ戦での攻守の転機となり、その後ドイツ軍は敗走しはじめることになった。 不思議なことに、太平洋戦争と独ソ戦の決定的な転機がまったく同時に起こっていた。『ヨハネの黙示録』では「42ヶ月」が繰り返し、強調されて書かれていたが、ナチス・ドイツがポーランドへ侵攻して第二次世界大戦が勃発した1939年9月から、月ごとに数えるとこの1943年2月は、ちょうど「42ヶ月目」だったのである。「七つの頭と十本の角をもつ獣に神を冒涜する大言壮語が許されて、42ヶ月の間、思うままに世界を蹂躙する」、それは1800年以上も前に書かれた『ヨハネの黙示録』で予告されていたことだったのではないだろうか。だとすると、それを奇跡と呼ばずに何と呼び得るだろうか。またそれは、「獣の抬頭」は42ヶ月の期限つきであると言われていることでもあった。 「勝利か死か」という二者択一を強いる脅迫命令が失効して、そのどちらでもない「敗北と生存」が日独両軍によって選択された時が、人間世界の勝利の始まりとなった。 1943年5月、北アフリカの枢軸国軍は降伏し、連合国軍は北アフリカを制圧した。その後、英米連合軍は地中海を北上して、シチリア島を制圧し、さらにイタリア半島に迫った。連合国軍の進攻が迫ったイタリアでは政変が起こり、イタリア国王はムッソリーニを首相から解任し、バドリオを新首相に任命した。バドリオは連合国に降伏し、休戦を宣言した。しかし、ヒトラーは幽閉されていたムッソリーニを救出して、「イタリア社会共和国(RSI)」の発足を宣言させて、枢軸国側の戦闘を続けさせようとした。イタリアは、南のイタリア王国と、北のイタリア社会共和国の二つに分裂して抗戦を続けることになった。連合国軍はナポリまで制圧したが、枢軸国軍はイタリア中部で頑強に抗戦し続けて、イタリア戦線は膠着状態になった。そして、英米連合軍はノルマンディーへの大規模な上陸作戦を準備していた。 456ページ 価格¥3,520(税込) アマゾン書籍ページへ |
アポカリプス・リダイジェスト第3巻1940-41:まやかし戦争と日独伊三国同盟(POD版) ![]() |
![]() |
【内容紹介】『アポカリプス・リダイジェスト』第3巻がリリースされました。本書は、第一巻と同様に「左縦書き」によるコンセプト・ブックになっています。 目次の概要は以下のようになっています。 一九四◯年──「まやかしの戦争」とフランス降伏、日独伊三国同盟締結 一九四一年──独ソ開戦と日本の英米開戦 ポーランドに侵攻したナチス・ドイツに対して、英仏は宣戦布告していながら、ガムラン将軍指揮下の英仏連合軍が何ら軍事行動を起こそうとしない「まやかし戦争」が八ヶ月続いた後、ポーランド西部とデンマーク、ノルウェーを占領したナチス・ドイツ軍は、1940年5月に西欧諸国へ侵攻を開始し、ベルギーを経由してマジノ線を迂回して、フランス領内へ侵攻した。この時にドイツとの宥和策を策を講じてきたイギリスのチェンバレン首相は辞任し、ナチスとの主戦論者のチャーチルが戦時首相に就任した。 ドイツとの国境沿いのマジノ線を防衛していた英仏連合軍は、意想外に背後にまわり込まれて総崩れになって敗走した。英仏連合軍の主力部隊は、退路を絶たれてダンケルクに追い詰められたが、チャーチル首相らは、ダンケルクに追い詰められた英仏連合軍の将兵を海峡を渡させてイギリス側に撤退させるダイナモ作戦を敢行した。このダイナモ作戦は、窮地にあった英仏連合軍約四〇万のうちの八割を救出する奇跡的な大成功を収めた。しかし、6月14日にパリは陥落し、フランスは降伏して、6月22日に休戦協定が結ばれ、フランスの北西部はナチス・ドイツの占領下になり、フランス東南部でヴィシー・フランスが成立した。それに対して、イギリスに亡命していたド・ゴール将軍は、ナチスへの徹底抗戦を訴えてフランス亡命軍の「自由フランス」を組織した。 ヒトラーは、イギリス本土への上陸作戦を考えたが、その前提となる制空権を争うバトル・オブ・ブリテンの空中戦でイギリス空軍に勝てず、イギリスへの侵攻計画を断念した。イギリスは、すでにエニグマ暗号を解読するウルトラ情報を駆使して、制空権を守り抜いた。 日本では、ナチス・ドイツの勝利に便乗しようとする「バスに乗り遅れるな」というスローガンが飛び交い、7月にはナチス・ドイツとの同盟を拒否する米内内閣が陸軍によって倒閣され、「チョビ髭」の近衛文麿が再任して第二次近衛内閣が発足し、やはり「チョビ髭」の松岡洋右外相が主導して、9月27日には日独伊三国同盟が拙速に締結された。 1941年6月にナチス・ドイツは、独ソ不可侵条約を破棄して、ソ連への侵攻を開始した。大粛清によって心理兵器が通用しなくなっていたソ連との独ソ戦は、物理的に壮絶な総力戦となった。 アメリカは、三国同盟を結んだ日本との和平交渉を試み、日本をナチス・ドイツから離間させようとしたが、それはできず、日本との外交交渉を断念した。ABCD包囲網の経済封鎖をされていた日本は、アメリカ太平洋艦隊の本拠地であるハワイの真珠湾と、英領マレーの上陸戦を同時に奇襲攻撃して、英米に開戦した。それによってアメリカも参戦することになり、日独伊を主軸にした枢軸国と、英米ソを中心にした連合国との世界大戦という構図が明確になった。 459ページ 価格¥3,520(税込) アマゾン書籍ページへ |
アポカリプス・リダイジェスト第2巻1936-39:20世紀のハルマゲドン(POD版) ![]() |
![]() |
【内容紹介】『アポカリプス・リダイジェスト』第2巻がリリースされました。本書は、第一巻と同様に「左縦書き」によるコンセプト・ブックになっています。内容は、 1936年から、ナチス・ドイツがポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が勃発した1939年までの 経緯の論述、分析を試みる内容になっています。 その目次の概要は以下のようになっています。 一九三六年──二・二六事件とベルリン・オリンピック、「王冠を賭けた恋」 一九三七年──「総司令官なき大本営」と南京事件、ソ連大粛清 一九三八年──「水晶の夜」事件とウラン核分裂の発見 一九三九年──「欧州ノ天地ハ複雑怪奇ナリ」─第二次世界大戦勃発 『ヨハネの黙示録」で、サタンの使いとして底なしの深淵から昇って来ようとしていると語られた「七つの頭と十本の角を持つ獣」、 その「七つの頭」は暴君と化して破滅した七人のローマ皇帝を表し、「十本の角」は涜神的軍団と化して 十字軍国家で一時的に戴冠した十字軍諸侯を表すと解釈されます。そして、その「七つの頭と十本の角を持つ獣」が20世紀の到来し、 世界大戦を引き起こしたと解釈されます。 1936年、日本で皇道派の青年将校たちが決起した二・二六事件が起こり、岡田内閣は総辞職した。 その事件後に近衛文麿は首班指名されたが大命拝辞し、代わって広田内閣が発足した。 ナチス政権下のドイツで、ベルリン・オリンピックが開催され、12月にはイギリスでエドワード八世が、 即位して一年足らずで退位する「王冠を賭けた恋」の一件があった。 1937年、日本の議会で「腹切り問答」の騒動があり、広田内閣は総辞職し、 その後の宇垣一成は陸軍によって組閣流産させられ、林銑十郎内閣が発足した。 林内閣も4ヶ月だけの短命で終わり、第一次近衛内閣が発足した。この第一次近衛内閣の時に、 盧溝橋事件に端を発した日中戦争(支那事変)が勃発し、「(中国)国民政府ヲ対手トセズ」という第一次近衛声明が発表された。 さらに大本営設置に伴って南京戦における忌まわしい「南京事件」が起こった。 この時に設置された「大本営」が大戦の終戦まで続いたが、この「総司令官なき大本営」が、日中戦争、太平洋戦争の秘密を物語るものだった。 1938年ナチス・ドイツはオーストリアを併合し、さらにチェコスロバキアからズデーテンラントを割譲させ、その後にチェコスロバキアを解体して併合した。 またドイツ国内のユダヤ人への迫害をエスカレートさせる水晶の夜(クリスタル・ナハト)事件を起こした。 日本の近衛政権の謀略によって、汪兆銘が蒋介石政権から離反し、12月にはベルリン、カイザー・ヴィルヘルム研究所でのウラン核分裂が発見され、 各国は核分裂の軍事利用の研究を進めていくことになった。 1939年、平沼内閣が発足したが、突然の独ソ不可侵条約の締結を受けて、「欧州の天地は複雑怪奇なり」と言って平沼内閣は総辞職した。 阿部内閣が発足した二日後の九月一日にナチス・ドイツはポーランド侵攻を開始し、それに対して英仏が宣戦布告して第二次世界大戦が勃発した。 ナチス・ドイツと共同侵攻を約束していたソ連は、9月17日になってようやくポーランドへの侵攻を開始した。 420ページ 価格¥3,300(税込) アマゾン書籍ページへ |
アポカリプス・リダイジェスト第1巻文化安全保障のために(POD版) ![]() |
![]() |
【内容紹介】『アポカリプス・ダイジェスト』第1巻を再編集した 『アポカリプス・リダイジェスト』第1巻がリリースされました。この本は、日本文の「左縦書き」の書式によるコンセプトブックになっています。 またそのテーマとなる内容は、現代美術家マルセル・デュシャン、哲学者フリードリヒ・ニーチェに関する疑問の論究にはじまり、 古代から現代に至る知られざる「人間とサタンとの相剋」の史実を論説することを目的にしています。 マルセル・デュシャンは、晩年のインタビュー集の中で、「人間の創造物のすべてには価値がない。」と言っていたのです。 人間の作る諸々の事物に何らかの価値や意味があるとみなすことによって、人間社会はなり立っていると言えるでしょう。 それを全否定して憚らない者は、「人間の姿をした人間のアンチテーゼ」と判断せざるを得なくなります。この問題で筆者の世界観は一変しました。 人間外の意識による人間世界の言説への侵犯を現実問題と考えるようになったのです。 またフリードリヒ・ニーチェは、その代表作と言われる『ツァラトゥストラかく語りき』の中で、 「ある時、悪魔が私に語りかけた。『神にもまた自らの地獄がある。それは人間への愛だ。』ついこの間も、 私は彼がこの言葉を言うのを聞いた。『神は死んだ。人間への憐れみによって神は死んだ。』と書いていました。フリードリヒ・ニーチェは、 自身の思想として「神は死んだ」と言及したのではなく、悪魔がそう言うのを何度も聞いたと書いていたのです。 こうした見解が契機になって、本書では新約聖書における唯一の預言書と言われる『ヨハネの黙示録』の読解を試みつつ、 紀元前のアクティウムの海戦から、20世紀の第二次世界大戦までの「人間とサタンとの相剋」に関して論述しています。 本書は全七巻を予定していますが、一九三五年までが概説された第一巻の目次の概要は以下のようになっています。 序──発端 第一論文:「禁断の史実」・ダイジェスト (現代美術マルセル・デュシャンの言動の分析) 第二論文:「解題『ツァラトゥストラかく語りき』」・ダイジェスト (フリードリヒ・ニーチェ著『ツァラトゥストラかく語りき』の分析) 第三論文:「エクストラ・ヒューマン=アポカリプス」・ダイジェスト 第一部:前史―もう一つのトリニティ(紀元前31年のアクティウムの海戦から1096年の第一回十字軍まで) 第二部 一九世紀末の「神の死」 第三部 二〇世紀のハルマゲドン──七つの頭と十本の角をもつ獣の到来 416ページ 価格¥3,300(税込) アマゾン書籍ページへ |
この『アポカリプス・ダイジェスト』(全七巻の予定)は、日本文の「左縦書き」の書式によるコンセプト・ブックになっています。
この「左縦書き」の普及は、論考の過程で派生した観点だったのですが、従来の「右縦書き」の慣習は不合理になっていると思われるため、「左縦書き」の普及を促進することを目的にしています。
左から右へ字送りする日本文や欧文の「左横書き」と整合性がとれ、また字の筆順とも矛盾しない「左縦書き」の普及の実例になるために、本書はあまり前例のない「左縦書き」によるコンセプトブックになっています。
本文が「左縦書き」になると、「横書き(左横書き)」の本と同様に、左綴じの本になります。 |
「左縦書き」の紙面例(目次ページ) |
![]() |
上記は、目次ページを例にした「左縦書き」の紙面です。活字は手書きされるわけではありませんが、左上から右下に向かって書かれるそれぞれの字の筆順と、「左縦書き」による左から右へ行送りの方向が一致しているのがわかると思います。 日本文に「左縦書き」の慣習はなかったのですが、慣れてくると、この方が自然に感じられてくるのではないでしょうか。 |
Satoshi FURUI Artist PhD
ICONOPLANT (office)
(E-mail:satoshifurui7@gmail.com)